総会にお越しいただいた方々のご挨拶、会長からのご挨拶等、20年度総会の模様をお伝えします。
住宅工事安全協議会はこのようにして、交流・情報交換の場を設けています。
本日はお忙しい中、お集まりいただきまして大変ありがとうございます。日頃より安全に対する推進活動を会員の皆様が熱心にされている事に対しまして、心より感謝を申し上げると共に敬意を表する次第でございます。
さて、皆様ご存知の通り、中国四川で大変大きな震災が起こりました。考えてみますと、私達は工事を安全にするという事を最大目標に、住む方々の生命と財産を守っていくシェルターを造っています。今回の事件で私達は、今まで以上に真剣に取組んでいかなければならないと、つくづく身の引き締まる思いがしました。
さて、昨年の労働災害でお亡くなりになられた方は全国で1338名、建設業においては約459名(34.3%)です。埼玉県内の建設業におきましてもH18年度は全労働災害で45名の方が亡くなられて、その内建設業においては11名の方が亡くなっています。その内、6名が墜転落事故です。H17年度からH19年度まで毎年少しづつ減少してはいますが、まだまだ減少させていかなければなりません。今年度の強化目標「リスク先取り推進運動 埼玉」この活動に参加をしていき、リスクアセスメントということで一番大きな災害が、どのような所から起きているかを考え撲滅していきたいと思います。また「墜落・転落災害の防止」は圧倒的に大きな災害になっていますので、現場のパトロールや情報の共有化を通じて何としても撲滅していきたいと思います。
又、会員を更に増やして、このような運動を推進する為この度、ホームページを立ち上げる事ができました。情報の共有化と運動を推進する為の大きな武器になると思いますので、一生懸命取り組んでいきたいと思っております。
建設業と安全についての関心は益々高まっていますので、埼玉県全体の安全について、今年度も一層推進できることを祈願いたしまして、挨拶とさせて頂きます。
本日は埼玉住宅工事安全協議会の平成20年度通常総会にお招き頂きましてありがとうございます。
日頃、協議会の皆様方には災害防止活動に大変活発にご参加頂きまして、改めて感謝申しあげます。
只今議事も滞りなく終了し、今年度の事業計画案が皆様の総意に基づいて承認されました。
今後更なる積極的な活動を期待致します。
さて、労働災害防止について冒頭、会長よりお話がありましたが、
昨年、建設業において死亡災害で亡くなった方は11名と県内過去最小の少ない数字でした。
ここ数年毎年減少傾向です。これも多くの方々の努力の成果であり、
この減少の流れを更に進めていきたいと思います。また、厚生労働省が第11次労働災害防止計画を公表し、
これに基づき埼玉労働局でも現在作成途中です。達成目標は、(1)死亡災害の20%減少
(2)死傷災害の15%減少 (3)定期健康診断における有所見率増加傾向に歯止めをかけ減少させる、
を目標に掲げています。埼玉県内の全産業で休業4日以上の死傷者は約6300人超であり、
いかにこれを減少させるかが至難の技であります。埼玉労働局の災害防止計画に基づき、
多くの企業でリスクアセスメントを取り入れることを積極的に進めていかないと成果としてでてこないではと思います。
「リスク先取り推進運動埼玉」が多くの現場に広がる事を期待しています。
労働災害防止は事業者が自ら取組んでいくのが大原則ですが、行政がサポートしていくだけではなく、
協議会を含め多くの災害防止団体のお力が大変大きいので今後ともご支援とご協力をお願い致します。
昨年に引き続き、今年度もお世話になります。よろしくお願い致します。
昨年度は二回の安全パトロールと何回かの幹事会に参加致しました。
会員の皆様が真摯に労働災害防止に努めておられると強く感じました。
今年度は当協議会のホームページを立ち上げて、会員増強を図るということですが、
たくさんの会員様に加入して頂き、共に労働災害防止に努力して頂きたいと祈念致します。
さて、熱中症についての統計ですが、月別に見ると、7月に多く
(8月の方が気温は高いがまだ身体が暑さに慣れていない7月に多い)時間帯では14時から15時の間で
年齢別だと50歳代の方が多くなっています。業種別では建設業が非常に多く、
暑熱な作業環境にさらされているのが熱中症の発生に関係していると思われます。(※「熱中症を防ごう」より。)
また、「労働災害はなぜなくならないか-リスク・ホメオスタシス説」とは、
安全対策をいくらとっても事故のリスクは変わらない、
(人は安全対策でリスクが減ると、その分だけ行動を危険な方向に変化させるので長期的には安全対策は無効になるという、
つまり安全になればなるほど、運転者は事故のリスクを低めに見積り、以前よりスピードを出すようになる。
そして以前よりリスクテイキング行動をやる。結果として、事故を起こしてしまうことになる)という説です。
リスク低減などの安全対策を実効あるものにする為には、
1つは危険要因は安全対策でなくなるのではなく自分の心にもあることを銘記すべきではないでしょうか。
それは安全対策で大丈夫という思い込みが危険だということでもあります。
自分の作業のやり方が、安全対策を実施した後の危険状態に合っているか否かを常に意識することです。
リスクアセスメント、リスク低減対策、作業環境を整えるということは、
このような落とし穴が潜んでいることを考えて頂きたい。
通常総会提出議案が無事可決承認されまして、誠におめでとうございます。
又、20年度の事業も積極的に展開されるという議決を頂戴いたしまして心強く思っております。
昨年まで続けておりました「墜落ゼロ一斉点検運動」にも積極的に取組んで頂きまして
この場をお借り致しまして御礼申しあげます。
さて、私共はH20年度から「リスク先取り推進運動埼玉」という運動を展開しています。
「リスク先取り推進運動埼玉」を始めるに至った経緯ですが、建設業における死亡災害は確実に減少をしています。
しかし、県内で年間約1800前後の方が死傷災害にあい、前年に比べて横ばい、もしくは若干増えているのが現状です。
リスク先取りという事は、例えば1800の休業災害の中には、ハシゴから落ちて怪我をしたり、
脚立から落ちて怪我をしたりとか色々な理由が含まれています。
ここで考えて頂きたいのが、死亡災害においても同じ原因の事例があり、いわゆる災害が発生し、
死亡災害であったか、休業災害であったかは結果であり、
なぜ起こってしまったのかを考え真剣に対応していかないことには状況は変わらず、
死亡災害に結びつく可能性は減りません。
そこで協議会が行う「ヒヤリ・ハット」あるいはそれに順ずるような情報を収集して提供をする、
いかに多くの情報を持つのかが決め手になります。
リスク先取り推進運動とは盛んにリスクアセスメントと言われていますが、作業の危険性の頻度と度合いを数値に表し、
数値の高い順に対策を講じていくのがリスクアセスメントであり、
私共の進めている「リスク先取り推進運動 埼玉」の根幹になっています。現場でのKYを一歩進めて、
数値化していくのが運動の趣旨になっています。
この場をお借りしまして、
私共の運動にご理解とご協力を頂けますよう、お願い申しあげます。